チェロが分からない(3)

 

そして、第三弾、雑コラム。

どうもどうも、引き続き、チェロ弾き しおりです。

 

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今回は、楽器はなにでできてるの? の巻でした。

 

これが、大体の基本ラインです。前に通販で見つけた2万円のチェロセットが、こういったものでできているのかはちょっと分かりかねますが…笑

ちなみに、その通販、バイオリンセットは1万円でした。弓とかケースとか松ヤニとか、弦と、初心者用の教則本もついてたかな?

どんな音がなるのか、今さらながら好奇心が疼きます。買っておけばよかったなー。

 

と、話が逸れましたが。

 

今回、全く触れられなかったことがありまして、それが「エンドピンの材質」!

エンドピンとは、チェロの一番下についている、床にさしている棒のことです。

 

なんで触れられなかったのかというと、これが奥が深すぎて、これだけで一枚描けちゃうからなんですね〜…笑

そんなマニアックな漫画、なんか怖いなと思って。

 

 

さてさて、エンドピン、これが面白いところでして、様々な素材がカスタマイズできます!!

 

有名どころは、5つ。

チタン、真鍮、鉄、カーボン、タングステン、くらいだと思います。

他にも存在はすると思いますが、ほとんど聞いたことがありません。

 

これが、ただのなんか金属の棒、じゃないんですね。楽器本体で音が変わるのは、みなさん想像がつくと思いますが、実はこのエンドピンも、同じくらい音を左右します。

 

チェロの特徴として、エンドピンを床に刺し、演奏します。

そうすると、大袈裟な言い方をすれば、楽器の振動がエンドピンを伝って床に行き、ステージ、ホールの壁、天井、客席、全体を揺らします。

他の楽器が、空気の振動を主に利用するのにくらべ、チェロはほぼ直接なんですね。このエンドピンに支えられて、豊かな低音から、伸びのある高音まで、自在に出すことができます。

(ホールとは、それ自体がひとつの楽器である、という話も、今度また書きますね)

 

 

じゃ、みんなが知りたい、素材による音の違い。ででーん。

 

 

・チタン

高音がとてもよく立ち、低音がちょっと軽くなる。ややお高い。

 

・真鍮

振動させるのにパワーが必要だけれど、低音が豊かに響く。高音はちょっとモゴモゴする印象。わりと安い。

 

・鉄

ものによっては、真鍮よりも低音が豊かに。ただし楽器を選ぶ、難しい素材。

安い楽器についてくるのは、中空のステンレスパイプの場合が多く、そこそこ音の通りも良く、響きもちゃんとあるらしい。

 

・カーボン

全体的にまろやかな、伸びのある音になる印象。ただ、音が若干寝るので、鋭さが減る。

 

タングステン

5つの中では、一番硬くて重いので、鳴らしきるには相当なパワーが必要。そして、楽器もそれに負けないだけのものが必要。人も楽器も選ぶ。

ただし、鳴らし切れれば音は良い印象。低音も高音も、理想的なのでは。

上質なものだと8万円くらいはする。エンドピンとしては高いが、これで死ぬまで良い音が出るなら、お安い。試す価値あり。

 

 

完全に、楽器との相性、演奏者との相性、そして好みです。

私の意見を鵜呑みにせず、試して買うのがいちばん!

 

楽器本体、エンドピン、弦、弓、松ヤニ、バイオリンだと肩当てとか、選べるものはたくさんあります。

 

あなただけのオリジナルチェロを作ろう!!!!

チェロが分からない(2)

 

こんにちは、チェロ弾き しおりです。

 

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そういえば、今さらながら、第二弾の雑コラム、書いてなかったな、と…笑

 

 

よく勘違いされがちなのですが、チェロはあれだけ大きいのだから、バリバリの低音楽器に違いないと思われやすいんですよね。

 (その弊害として、コントラバスと混同されやすいのではと、勝手に予想しております…笑)

 

 

今回の音域の表を見ると、よく分かるのですが、ほぼビオラと同じ音域で、なんなら、バイオリンともわりと被ってるんですよ。

 

そして、これは「綺麗に出る音域、曲でも安心して使える音域の表」なので、実際にはもう少しだけ、キコキコの高い音が出ます。聞いてみると、チェロのイメージと違いすぎて、「え? そんな音まで出るの…!?」という感じになると思います。ちなみに、低い方はこの表が限界。

 

 

さてさて、じゃぁ、チェロと音域まるかぶりのビオラの存在意義は? という声が聞こえてきそうですが!(ビオラの人に殺されそうだな)

 

そこは、楽器自体の大きさの違い。出ている音の高さは同じでも、音の鳴りは若干変わってきます。

 

チェロの大きく支える豊かな音色とはまた違い、バイオリン寄りの、少し華やかな、それでいて落ち着きのある低さの、良い感じの音が出るのです。

 

だからこそ、室内楽でも欠かせない存在ですし、バイオリンとのハーモニーを任せたらお手の物ですし、また、曲数は少ないですが、ソロの曲もとても格好良い曲が残されています。

 

私個人の意見ではありますが、バイオリンともチェロとも、一味二味違う、迫力のある魅力的な楽器だと思いますね。

 

とはいいつつ、生粋のビオリストの絶対数が少ないのも、また事実。もしかして、そのうち「ビオラが分からない」を書かなきゃいけなくなるんでしょうか。(専門外)

 

 

そしてそして、コントラバス。表で見ると音域が狭く感じますね〜。

 

バイオリンやビオラから、チェロになって圧倒的に音域が広くなるのは、楽器の大きさ故です。ということは、コントラバスになれば、もっと音域が広がって良いはずなのですが、狭い。

 

これは、調弦(チューニング)の違いによります。

 

バイオリン、ビオラ、チェロは、5度調弦で、弦が4本。

コントラバスは、4度調弦で、弦が4本。

 

5度調弦とは、ド→ソ→レ→ラ→ミ…と、音階を5つずつ登って弦を合わせて行くのに対して、

 4度調弦は、ド→ファ→シ→ミ→ラ…と、4つずつ登っていきます。だから、狭くなる。

 

こういった部分が、バイオリン属と、ビオール属との違いだよなぁと、たまに思います。あとは、楽器の上のところがなで肩になってるとか。

 

 

そして、4度調弦、ギターやベースをやっている方々には、むしろお馴染みですね。

 「ミ→ラ→レ→ソ→シ→ミ」

 という、この調弦です。

 

コントラバス(=ウッドベース)、そしてエレキベース、同じスケールで弾けます。そして、役割も似ている。

 

今度、アンサンブルの役割についても書きたいと思っているので、その話はまた今度。

うたううたげのあとのうたたね

近所の野良猫が、いつまでたっても全く懐かなくて寂しいです。しおりです。

 

 

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大雨やら、台風やら、落ち着かない天気が続いていますねぇ。これが過ぎ去ったら、夏が終わって、あっという間に秋が来るんでしょうか。

 

嬉しい、とても嬉しいけれど、ちょっと寂しい。

 

 

 

先日、8月28日、みのりさん企画「うたううたげ」にお呼ばれしたので、行ってまいりました。横浜。対tui小。

 

お久しぶりのみのりさん、お元気そうでなにより。

 

そして、存じ上げてはいたのですが、初めて聴けたずれずれ犬さん。とても可愛らしいのに、すとんと落ち着いた、素敵な女性でした。

 

 

 

ここからは内輪ネタで恐縮ですが、私、みのりさん、好きなんですよ。

 

なんか、いとこのお姉ちゃんみたいな好きさ。みのりさんが私をどう思っているかは知らないけれど…笑

 

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プロフィールやらなんやらで、散々使わせていただいている、これらの写真。みのりさんが撮ってくださっています。去年の7月。

 

みのりさんの写真も、とても好き。また撮ってもらいたい。

 

あとは、みのり邸に10日間くらい泊めてもらったこともありました。鍵をお借りして、好き放題。一緒になった日は、お酒飲んだり、ご飯作って食べたり。

 

逆に、うちで寿司パーティーしたりとか。

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普段は、お互いにあまり連絡をとらないんだけど、なんだかんだ、仲良くしてもらっています。変な関係だな。面白いな。

 

 

そんなみのりさんと、ライブが終わって、のこのこ電車に乗って、てろてろお喋りしながら、一緒に帰ってきました。良い時間でした。

 

 

 

 

という、私がみのりさんを好きというお話。

炉心庵〜ROKOAN〜を楽しむ

もう1ヶ月はブログを放置していますよ、と、はてなブログからご連絡が来てしまいました。あわわ。

 

こんにちは、しおりです。

 

 

そして、もう二週間以上も経ってしまいましたが、8/11(木祝)、栃木県日光市の、中小来川というところにある炉心庵さんにて、チェロのミニコンサートをさせていただきました。

 

 

 

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本当に贅沢なロケーションと、たくさんのお客様、あたたかいお言葉に囲まれた、素敵なコンサートになりました。

 

これも、あたたかいお客さま、炉心庵さんのおかげです。有り難うございました。

 

そして、体調不良をおして、バックでギターを弾いてくださったスギムラリョウイチさん、有り難うございました。

 

 

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炉心庵さんの、すぐ裏の川。とても綺麗。

 

 

20〜30分 × 3ステージ。

1部はジブリ、2部はギターと一緒にジャズやポップス、3部はバッハ無伴奏チェロ組曲から3曲という、まったりしたプログラムに。

 

 今回、私も久しぶりのソロチェロコンサートで、選曲やらなんやら、本当に悩みました…!笑

 

 

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まあ、結果的には、程良かったのかなぁ、と。

 

アンケートを取ってみたのですが、お客さまの曲の好みは千差万別。今度はあれが聞きたい、これが聞きたい、見事にバラけてました!笑

 

またギターとのアンサンブルが、今度はバイオリンが、タンゴ系を、ジャズをもっと、クラシックを盛りだくさんで、ジブリ大好きです、等。

 

次回の炉心庵さん、春ごろにまた、なにかコンサートがしたいと思っております。皆さまのご意見も、取り入れられたらな。

 

 

 

で、今回、東京でもソロコンサートやらないんですか?という声が意外と多くて、びっくり。

需要自体が、そんなに無いと思ってたので!笑

 

ということで、もう1ヶ月を切りましたが、9/22に、祖師ヶ谷大蔵のカフェ、ムリウイさんにて、今回のセットリストを少し組み替えたかたちで、ライブさせて頂きます!!!

 

その名も「東京チェロ砂漠 vol.1」ww

 

少しは続くかもしれない、この思わせぶりな「vol.1」。どうなるかな。

 

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9/22 @祖師ヶ谷大蔵 カフェ ムリウイ

「東京チェロ砂漠 vol.1」

op 18:30

席料500円 + 1order (+ 投げ銭)

40分 × 2ステージ くらいを予定しております。

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あと、なにかお土産ご用意できたらなと。物販にも少し持ち込んで、イベント感を出していきたい気がする。

 

カフェ ムリウイさんも、これまた素敵なところでして、屋上にぽつんと建っている、とてもかわいいカフェです。

 

お酒はもちろん、ジュース、ハンバーガーやサンドイッチもあり、とても美味しいので、純粋にカフェとしても楽しんでいただけます。

 

ぜひぜひ、お越しくださいませ!

 

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チェロが分からない(1)

こんにちは〜!

突然の雑コラムのお時間です。チェロ弾き しおりです。

 

8/11(木祝)、栃木県日光市 中小来川 にある、炉心庵〜ROKOAN〜 さんという古民家カフェにて、ミニチェロコンサートをさせていただくということは、こちらでもちょいちょいご報告させていただいております。

 

でね、地元の小学生たちや、チェロをあまり知らない方々も、どうやらご予約くださっているようでして! ありがたや!!

 

なんとか、わかりやすく、イラスト付きでまとめられないかなぁと、作ってみました。

 

「チェロ弾き しおりの、チェロが分からない」

 

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デー\\o(・.・)o//ーン!

 

ちょっと、小学生に向けるにしては、ごちゃごちゃしてしまいましたが、大丈夫かな?

分からないところがあったら、当日 私に聞くか、おうちに持ち帰って、お父さんやお母さんに聞いてみてくれー!という願いを込めておきます。他力本願。

 

 

でも、こんなんじゃ物足りないよという知的な大人たちもいらっしゃるでしょうから、補足説明!!!

 

バイオリン < ビオラ < チェロ < コントラバス

 

だんだん大きくなるとはいえ、実際にどのくらい違うの?

 

 

ということで、もちろん楽器によって個体差はありますが、数値を。

 

バイオリン:約60cm/0.5kg

ビオラ:約70cm/0.6kg

チェロ:約120cm/3.5kg

コントラバス:約180cm/10kg

 

バイオリン ≦ ビオラ < チェロ< [越えられない壁] < コントラバス

 

って感じしますね。特に、重さ。コントラバス、自力で運ぶ重さじゃないですよ。

 

 

ちなみに、チェロ、よく街中などでも知らない方に「重そうですね…!」と言われますが、実はそうでもないんです。

 

本体重量、約3.5kg。

これ、実は、エレキベースが、4.0kgくらい。

本体だけで考えると、エレキベースよりもチェロの方が軽いんですよね。

 

そして、今はハードケースでも軽いタイプのものが多数出ているので、わりと持ち運びしやすくなってきました!

 

ただ、飛行機などに乗せても安心なような、分厚いケースを使用すると、やっぱり総重量が10kgくらいになるので、ちょっとつらいですね。

 

あとは、単純にデカイので、邪魔です。

 

満員電車で肩身がせまい。改札でガンガンぶつける。レストランに入るにも席を選ぶ。

 

なにより、むかしは「多目的トイレ」がほとんど存在しなかったので、一人で外出すると、家に帰るまで用が足せなかった…!!!

 

知らない人の「見ていてあげようか?」も、お気持ちはとても有り難いのですが、信頼できるのかはいまいち判断がつかず…(´・_・`)汗

 

現在は、駅やショッピングモールの多目的トイレ、利用させていただいております。ありがとうございます。

 

 

なんていう、知らなくても困らない話でした。

第二弾も、早いうちに作りたい。

ひとりごと、めだか

ビルエバンスのピアノトリオを、たまに、聴く。

 

スマホやPCのスピーカーで聴いているせいなのか、ベースがほとんど聞こえない。

 

そもそも、わりと音の小さなベースだと思うけれど、それにしても、あれ?鳴ってる?弾いてない?弾いてないっぽいかな?、と思うと、ピアノやドラムがスッと抜けた瞬間に、ちゃんと居たりする。

 

 

ふと、むかし飼っていた、めだかを思い出す。透明な容器で買っていた、ちいさくて透きとおった、めだか。

 

金魚とは違い、探さないと見つからない。

 

たまに、完全に存在を忘れていることもあって、ふと思い出して見てみると、水草の陰にちゃんといる。たまに、スイスイと気持ちよさそうに泳いでもいる。小さいながら、生きていた。

 

私が水を替え忘れても、母がやってくれていたんだろうな。

 

 

 

そして、ある暑い日に、容器から飛び跳ねたのか、出窓でのうえで薄く乾いて、動かなくなっていた。

 

 

 

 

あの、音の小さなベースに、スイスイと泳ぐめだかが、たまに見える。飛び出さずに、スイスイと。

夏の陽射しを吸収して

いただきもの。

 

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かわいいなぁ、かわいいなぁ。

 

 

丁寧にお料理やお皿洗い、お掃除、お片づけ、洗濯物をたたんだり、音楽を聴いたり、 楽譜を見てみたりすると、とても心が落ち着きます。

 

本当は、些細なことほど丁寧に接していきたい。身近な人にほど、丁寧に言葉を選んで、話したい。

 

そういうことが、時間を理由に、雑になっていく。

 

本当は、持ってる時間、たくさんあるはずなんですけどね。

 

 

でも、こうやって、人が大切に育てたものを分けてもられる機会があると、今日はいつもより丁寧に料理しようかなって、自然と思えます。

 

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ありがたや。