旅5 (2018/06/09 noteより)

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翌朝、大雨の予報だったが、まだ晴れていた。

父が、晴れてるうちに、少し外に行ってみる? と言うので、一緒に車に乗った。祖母は来なかった。

車で10分ほどの海岸に行ってみる。特になにもないが、大きな岩棚が広く広く、続いている。千畳敷の名前の通りだ。

 

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最近まで知らなかったのだが、深浦千畳敷海岸は、「日本の水浴場55選」「日本の夕陽百選」に選ばれているらしい。海水浴とキャンプのメッカなどとも言われているそうだが、キャンプをしている人を見た記憶がない。時期が違うからか。

はじめは、父と私しかいなかった寂しい火星のような千畳敷に、突然わらわらと人が来た。

五能線の観光列車が、千畳敷も降りて見られるスポットにしているようで、みんな観光列車から降りてきたのだ。

少しすると、列車が汽笛をあげ、みんな車内に戻っていった。この列車は、白神山地や、青池も見るのだろうか。青池は、今日のような天気でも綺麗な青なのだろうか。

 

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父と私は、あの亀の手は取れるかとか、マイナスドライバーがあればフジツボ取り放題だったのに、などと言いながら、散々写真を撮り、うみねこをちょっと触り、千畳敷を後にした。

お店に行くと、40cmはあるんじゃないかという大きなヒラメが、まだエラを動かしていた。いか焼きと、ハタハタのすしこと、イカのすしこ、あんこうのとも和え、ピンクのおいなりさんなど、カゴに入れていく父。米ものが多い。津軽らしい。
そして、じょっぱり にごり酒と、祖母に頼まれたネギも買って、家へ戻る。

 

祖母が、カレイを煮付けてくれた。
この辺りはこの時期、カレイばかりだ。水草ガレイと呼ばれていて、どこへいってもおすそ分けで、処理済みで冷凍された水草ガレイをもらう。みんなもらうから、みんな余っている。みんなここぞとばかりにくれる。

カレイの煮付けは美味しい。焼いても美味しい。揚げても美味しい。


でも、みんな食べすぎて飽きている。私と父は、飽きていないので、たくさん食べられる。

 

にごり酒と、よく合う。

 

つづく