チェロが分からない(2)
こんにちは、チェロ弾き しおりです。
そういえば、今さらながら、第二弾の雑コラム、書いてなかったな、と…笑
よく勘違いされがちなのですが、チェロはあれだけ大きいのだから、バリバリの低音楽器に違いないと思われやすいんですよね。
(その弊害として、コントラバスと混同されやすいのではと、勝手に予想しております…笑)
今回の音域の表を見ると、よく分かるのですが、ほぼビオラと同じ音域で、なんなら、バイオリンともわりと被ってるんですよ。
そして、これは「綺麗に出る音域、曲でも安心して使える音域の表」なので、実際にはもう少しだけ、キコキコの高い音が出ます。聞いてみると、チェロのイメージと違いすぎて、「え? そんな音まで出るの…!?」という感じになると思います。ちなみに、低い方はこの表が限界。
さてさて、じゃぁ、チェロと音域まるかぶりのビオラの存在意義は? という声が聞こえてきそうですが!(ビオラの人に殺されそうだな)
そこは、楽器自体の大きさの違い。出ている音の高さは同じでも、音の鳴りは若干変わってきます。
チェロの大きく支える豊かな音色とはまた違い、バイオリン寄りの、少し華やかな、それでいて落ち着きのある低さの、良い感じの音が出るのです。
だからこそ、室内楽でも欠かせない存在ですし、バイオリンとのハーモニーを任せたらお手の物ですし、また、曲数は少ないですが、ソロの曲もとても格好良い曲が残されています。
私個人の意見ではありますが、バイオリンともチェロとも、一味二味違う、迫力のある魅力的な楽器だと思いますね。
とはいいつつ、生粋のビオリストの絶対数が少ないのも、また事実。もしかして、そのうち「ビオラが分からない」を書かなきゃいけなくなるんでしょうか。(専門外)
そしてそして、コントラバス。表で見ると音域が狭く感じますね〜。
バイオリンやビオラから、チェロになって圧倒的に音域が広くなるのは、楽器の大きさ故です。ということは、コントラバスになれば、もっと音域が広がって良いはずなのですが、狭い。
これは、調弦(チューニング)の違いによります。
5度調弦とは、ド→ソ→レ→ラ→ミ…と、音階を5つずつ登って弦を合わせて行くのに対して、
4度調弦は、ド→ファ→シ→ミ→ラ…と、4つずつ登っていきます。だから、狭くなる。
こういった部分が、バイオリン属と、ビオール属との違いだよなぁと、たまに思います。あとは、楽器の上のところがなで肩になってるとか。
そして、4度調弦、ギターやベースをやっている方々には、むしろお馴染みですね。
「ミ→ラ→レ→ソ→シ→ミ」
という、この調弦です。
コントラバス(=ウッドベース)、そしてエレキベース、同じスケールで弾けます。そして、役割も似ている。
今度、アンサンブルの役割についても書きたいと思っているので、その話はまた今度。